2013年6月8日土曜日

有機純米酢の河原酢造

有機純米酢 老梅の醸造元・河原酢造の河原泰彦さんからメッセージが届きました

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弊社は福井県大野市という山奥の盆地で、米酢の醸造を営む会社です。

米酢は、まず米から酒を造り、その酒をもう一度醗酵させて造ります。
弊社が造る米酢は、国内で有機栽培された原料米のみを使用して、時間をかけた伝統製法(静置醗酵)で造っています。穏やかで豊かな酸味と爽やかでフルーティな香りが特徴です。

今春より私は原料米の自社栽培に取組んでいます。

より良い酢造りを目指すため、酒造りを勉強して、さらにその原料である米作りに興味が深まり、ついには自分で作ってやろう!という思いに至りました。

学生時代に家業の後継を志し、卒業後に造り酒屋と農業法人に研修へ行きました。
「農業」というものに、初めて触れ、その実情に愕然としました。

後継者が少なく、高齢化が進んでいます。
私は、農業は楽しいと思います。自然の息吹を感じながら働いて、大地の恵みを受け取る仕事は素晴らしいと考えます。ただし、私は研修をさせて頂いただけで、農業で生計を立てた訳ではありません。農業経営は本当に厳しいと見受けられます。
農業の将来について想像がつかない部分も多々ありますが、農産物の加工業者として、常に一番近い場所で農業に携わり、勉強をしていくために自社栽培に取組もうと決意しました。

有機栽培している農家の方達は大変な苦労をして、米を作っています。
農薬に頼らない米作りは大変だと言葉では聞いていましたが、研修に行った際、百聞は一見に如かず、とは正にこのことだと思い知らされました。通り一遍のやり方では太刀打ちできません。土を知り、気候を読み、作物と心を通わせなければ、豊かな実りを得ることはできません。

「農業」は私たちの「醸造」の仕事と似通っている面が沢山あります。
自然や生き物を相手にする仕事は、一筋縄ではいかないことが多く、気候など変化する条件のなかで、一定の成果を挙げなければいけません。

主食用として美味しい米作りを目指す多くの農家の方と異なり、私は「酢の原料にするため」という目的で農業に取組み、酢の品質を高めるための米を作ります。健康な稲作りが基本であることは同じですが、周りの農家の方を一から十まで真似すれば良いというわけでは無いと思います。
既成の方法に捉われることなく、将来的には新しい農法も探っていきたいと思います。

河原酢造で行っている田植えの様子

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私は、河原酢造の代表・河原照彦さんには3月のオーガニックショーでお会いしましたが、息子さんの泰彦さんにはまだお会いしたことがありません
真摯に酢作りに取り組む泰彦さんにお会いできる日を楽しみに、老梅を販売していきたいと思います

玉ねぎ